京都:晴明神社・北野天満宮

琳派展に時間をとられてしまった。いそいで京都駅に戻り、そこで漬物定食をあたふたと食べ、バスに乗った。
行先は、晴明神社と北野天満宮。このふたつは、わたしの希望。
相国寺と時代祭、琳派展は予定されていたのだけれど、ほかに行きたいところは、と聞かれて、わたしだけが希望をだしたのだった。時間がなければ、べつにいいよ、といったのだけれど、なんとかまにあった。

晴明神社は、最初に訪れたときは場所がわからず、京都駅の案内所で聞いた。案内所のおじさんは、観光地図のその場所に二重丸でしるしをつけてくれた。その頃はまだ観光地図に晴明神社が載っていなかったのだ。『陰陽師』の映画が公開される前だったか、あとだったかおぼえていない。

この日、バスに乗ると、バス停の直前で運転手さんの、晴明神社はここです、というアナウンスがあった。「晴明神社はこの左手ですが、バス停はもうすこし先です。行かれるかたはすこし戻ることになります」と。

ていねいすぎるアナウンス、この神社の境内には戻り橋がある。「戻る」と「戻り橋」をかけての観光案内なのだろう。じつはそのときは気づかなかった。いま、書いていて気がついた。運転手さん、やっと気づきました、ありがとう。バスをおりるとき、「戻り橋まで戻るんですね」と、声をかけられなくて、残念。でも、わたし、出身がおくゆかしい地方なんで、そんなふうになれなれしくバスの運転手さんに話しかけられないだろうな。

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こんなふうに旗があるので、すぐにわかる。

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晴明神社は五芒星、伊勢神宮の石灯籠には六芒星があるのは有名。五芒星は魔除け、六芒星は生命エネルギーの基本形、と、そんなイメージを持っている。ただ、五芒星は魔除け、とかんたんに規定しては、宇宙の妙味を知ることはできない気はする。

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安倍晴明像。

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さて帰ろうとして歩道近くの鳥居まできたとき、「あっ、帽子がない!」と、思わず声をあげた。すると、すれちがいざま男性に、「あ、帽子、落ちてたのであそこにおいときました」といわれた。石段の左の手すりに帽子がある。(青い←のところ)
この上の安倍晴明像の写真にも、手すりに帽子がのっている。この2枚の写真は、帽子に気づかずに撮ったものだ。帽子おいときました、といわれて振り返ったときは、この下の写真よりもはるかに遠景で、帽子がちょん、とのっているのがいかにも間抜けな帽子の持ち主を想像させた。

それにしても、なんとグッドタイミングで、わたしが声をあげたそのときに、その男性が通りかかったのだろう。宇宙をばかにしてはいけない。宇宙はこんな安物のちいさなわたしの帽子でさえ見逃さない。

さて、北野天満宮へ行くには、またバスに乗らねばならない。すでに日が傾いてきていた。
ここから天満宮まで歩いたことがあるよ、と、Fさんがいったのだけれど、いやいやもう、疲れていて歩く気はしない。昔は、わたしも天満宮から宝鏡寺まで歩いたことがあった。いま、地図でたしかめると、天満宮から晴明神社までより、宝鏡寺までの距離のほうが遠い。

そのバス停は特急バスしか停まらなかったから、バスの本数がすくなかった。ちがう路線のバス停まで歩けば、本数が多かった。が、どうも天満宮への方向を、みんなばらばらに思っていて、だれが正しいとはいえない。ここでもうすこし待って、バスが遅れてくるようだったらタクシーに乗りましょう、といっていたところへようやくバスがきた。みんなスマホではない。いや、ちがった。今回はひとりがスマホに変えていたんだ。けれど、スマホで検索、というふうに頭がまわらなかった。みんなそれを忘れていた。スマホを持っている本人も忘れていた。か、あるいは、持ち始めたばかりで活用できなかった。

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なつかしの北野天満宮。いったい何年ぶりだろう。ひょっとして20年ぶりくらい?

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ああ おまへはなにをして来たのだと・・・
吹き来る風が私に云ふ

中原中也の「帰郷」の一節がしきりに頭にうかぶ。

おまへはなにをして来たのだ、と厳しくいわれるのだけれど、よく来たね、と歓迎されているような気もした。

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なぜか、むかしから、北野天満宮の境内にはいると、空気のちがいを感じる。いま、写真を見るだけでも、頭がギンギンに、そう、たとえば濃いコーヒーを飲んで覚醒したときのような状態になる。

さて、北野天満宮をでて、バス停でバスを待った。この近くにとてもいいお店があるのだと、以前教えていただいたことがある。けれど、なんというお店だったか、どうしてもそのとき思いだせなかった。まさか今回、天満宮まで来ると思っていなかったから、そのお店へ行くことは諦めていたのだ。わたしがバスを待ちながらそのことをいうと、
「ほんのすこしでも、お店の名前、思いだせないの」と、にこにこしながらFさんがいう。
「うーん、うーん」と、わたしはうなるばかり。
帰ってから調べたら、バス停のすぐ近くなんですね、そのお店。

お店のことを以前教えてくださったかたへ。
せっかく教えていただいたのに、行けなくてごめんなさい。ふたりではいるのがちょうどいいお店のようにも思いますが、「ケチといわれるのは褒めことば」の夫と、そのお店へ行く機会はないように思います。
でも、こりずにまた、良い情報をおおしえくださいね。ちなみに来週は神戶三宮で1泊し、三宮の美術館と大阪北区中之島の美術館へ行く予定です。

京都旅行はこれで終わり。いつものことだけれど、天満宮から京都駅へ帰るバスは混んでいて疲れる。なので、昔は電車で嵐山へ行くことも多かった。
京都駅では土産を買う時間が20分くらいしかなく、Fさんについていって豚まん(大阪の名物らしい)を買い、昼に定食を食べた西利で漬物を5個くらい買い、あわてて新幹線に乗った。甘いお菓子を買う暇がなかったけれど、京都のお菓子はいつでも買えるから、ま、いいか。

長い旅行記になってしまい、みなさま、お飽きになったのではないでしょうか。おつきあい、ありがとうございました。
















コメント

fermat

「越路」のすぐそばまで行ったんですね。気さくで暖かくて、ほんとに、いい店なので、次回、天満宮で頭がギーンとなったら、冷ましにお寄りください。

三ノ宮といえば、大好きな「あら皮」がありますが……。世界で、いちばん美味しいステーキが食べられる店ですが……。店の外観は、昭和の喫茶店だし、サービスもあっさり系だし、だいたい空いてますが、客層に微妙に問題があるし……。なによりも「肉」なので、きっとあんまり好みじゃないですよね。たぶん、ウチの妻を連れて行ったら、いろんな意味で殴られると思う。ので、ミランダさんにもちょっと、お勧めはできないかなあ……。とにかく肉だけは、すごいんですが。一嚙みで天国なんですが、こうして思い出しながら書いているだけで、口の中が涎だらけなんですが……。^−^;;;
あと、ご存じのように、いいバーがあるところです。北野ホテルの下の道あたりをぶらぶらすると、いい感じのバーに出会えるはずです。あ、お酒はあまり召し上がらないんでしたっけ?たぶん、ケーキとコーヒーも美味しいと思います。ぜんぜん甘い物系は攻略してませんが……。
じぇんじぇん、参考にならないでスミマセンm(  )m

風のミランダ

Re: タイトルなし
fermatさん、こんばんは。

さっそく、コメント、ありがとうございます。v-254

いつか越路に行けたらいいな・・・。
あら皮、調べてみました。35640円のコース1種類しかないようです。ぎゃー。米田肇さんのところよりも、微妙に高い。桁がひとつ違うので、残念ながら行けません。もっと歳をとって、お金をもてあましたら、行けるかな。そんな身分になってみたいな。いやいや、お金より愛だな。
赤み肉は、最近はまた食べています。ステーキも好きですよ。ただ、いまだに家では牛さんがかわいそうで調理できない状態なので、(豚さんは大丈夫)牛さんを食べるとしたら、外食にかぎりますが。

ところで、きょう、馬に乗る前の裏掘りで、足をダダダッと踏まれました。直後は痛かったけれど、すぐに痛みがおさまったので、乗馬をし、家へ帰って犬の散歩を50分ほどして、このブログの記事のチェックをし、6時半すぎたので、夕食のしたくをするために階段をおりていったところ、どうも踏まれた足が痛い。見るとアザになっている。それアイシング、ということで冷やしているうち、痛みがひどくなって、今、じつはまともに歩けません。這ってます。^-^;;;;

明日から名演の例会、病院の付き添いなど、予定がぎっしり詰まっていて、旅行はそのあいまに、ここしかない、と思っていれたので、ぜったいに行きたいのです。予約してお金も払ったし。
松葉杖をついてでも行こうと、今は思っています。
明日、整形外科へ行ってきます。弱り目にたたりめ。京都でなにか拾ってきたのかしら・・・。

あら皮のお肉ひと噛みで天国、思いだすだけで涎。高い料金は後々思いだして涎をだすための対価なんですね。あとはご飯さえあれば。(*^-^*)そういうものにわたしも出会いたい。

fermat

お大事にしてください!ヒビとか入ってないといいのですが……。

僕もだんぜん赤身派です。脂肪系は基本的に嫌いじゃないんですが、さしの入った牛肉は、美味しいとは思うのですが感動しません。最高の状態に焼いた美味しい赤身の肉は、旨みだけがぎゅっと濃縮されていて、噛みしめただけで……あ、また涎が……^−^;

風のミランダ

Re: タイトルなし
fermatさんへ

お気づかい、ありがとうございます。
さいわい、骨折ではありませんでした。昨夜は床に足がつけないほどの痛みでしたが、きょうはそれほど痛みません。ただ跛行状態です。湿布をして固定用の包帯を巻かれたので、きょう演劇を観に行くのですが、片足はサンダルです。^-^;;

20数年前に、仙台でステーキ食べ放題の店にはいりました。おいしいので張り切りましたが、2枚食べたらもう当分牛肉はけっこう、という状態になりました。松阪は近いですが、松阪牛はステーキで食べたことはなかったような気がします。近江牛、飛騨牛、神戸牛、と書いていくと、fermatさんのお口のなかが涎でいっぱいになりそうですね。溺れないようご用心。(*^-^*)あ、ただ、唾をたくさんだすのは健康にいいそうですよ。
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プロフィール

風のミランダ

興味の対象は演劇、映画、文学です。趣味は彫刻、写仏、乗馬など。何十年も生きてきて、話題盛りだくさん、といきたいところですが、あんがい狭い?