悲観、楽観に傾かず、水平飛行でまいります。上空、笑い、いささか寒うございます。お乗りのかたは、マフラー、手袋をお忘れなく。
じっとりと暑い、
6月20日、「狂言の楽しみ方」講座に出席した。
夫を誘ったら、重い腰をあげた。家にずっといるのも精神的によくないからね。被害をこうむるのはわたしだから。

夫の運転する車ででかけた。家の近くよりやや遠い駅に駐車して、そこから電車に乗るはずだった。

ところが、行ってみると駐車場が閉鎖され、何かの工事をしている。どうやら駐車場が消滅したようだ。しかたがないので、目的地まで車で行くことになった。

乗るはずだった電車、これ、今話題の将棋の天才藤井聡太くんが、通学で利用している可能性が高い。でも、今はお家のかたが、車で送り迎えしているのではないかしら。

名演会館のある名古屋新栄付近は、夫が生まれ、小学校(葵小学校)5年までいた場所だ。当然、そのあたりの複雑な路地まで知っている、はずだったが、

最近は一方通行の道が増えた。コインパーキングに止めた所は、名演会館まではわたしが見てもそうとうな距離があった。

道を1本まちがえた、という。

路地を1本まちがえるんならともかく、大通りを1本まちがえたので、会館にたどり着くまでに何本も道をわたった。

暑い、遠い、暑い、やっとついた会館。
受付で、予約してあった参加者名簿に夫の名前はあったが、わたしのがない。
すると、係りのかた何人もが口ぐちに、「ミランダさんの旦那さんの名前はあるの、ほら、ミランダさんの旦那さんの名前は、ここ」

って、何度も「ミランダさんの旦那さん」っていうので、恥ずかしかった。
あとで夫にそのことをいったら、
「恥ずかしいような、みっともない旦那で悪かったな」
ですって。

そういう意味ではないのにな。
照れくさい、という感情かな。よくわからない。

それにしても、「きょうね、ミランダさんの旦那さんが出席するのよ」と、みんなに教えた人の顔が浮かぶ。

さて、本題。
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撮影OKということなので。
講師:佐藤融(さとう とおる)氏;和泉流能楽師狂言方 名古屋狂言共同社所属 
H23年、重要無形文化財保持者認定
受賞多数

名演(名古屋演劇鑑賞会)会議室の本棚に白い幕が張ってあった。
ここでお話と実演。

40名ほどの参加者がいた。今までに能、または狂言を10回以上観たかた手をあげてください、といわれて、半分近い人たちが手をあげた。
さすが芸どころ名古屋だわ。

わたしは、能は名古屋城の庭園で、薪能を通りがかりにすこしだけ観たのが1回。
狂言は、名演例会で大蔵流のをたしか2回、これは名古屋城の能楽堂で。その前に、熱田神宮の能楽堂で、アマチュアの人のを観ている。午後から夕方まで5曲くらいあって、それを数回観たと思う。が、10回観たうちにはいらないと、そのときは思って手をあげなかった。

熱田神宮の能楽堂で観ていたのは、20数年前だ。
その頃、歳上の友人(女性)が狂言を習っていた。今回の講師佐藤融氏の父上佐藤友彦氏に師事していた。その人たちの発表会というと失礼かもしれないが、師の佐藤友彦氏も出演されていて、狂言て、こんなにおもしろいものかと思った。

友人のSさんは、その頃40代終わりくらいだったと思う。なぜ狂言を始めたのか知らない。お世辞にも上手とはいえなくて、ただ使っていた扇が立派だった。
きっと金持ち奥さんの道楽だろう、と思った。道楽する人がいて、芸能人を支えている、それが文化だ。

Sさんは富山出身の名古屋人で、はるかに仰ぎ見るほど裕福で、だから名古屋文化の中にいることの当然の帰結として、狂言を習う、ということになったのかもしれない。

のちにプロの狂言を観たので、彼らがプロにおよばないのは後からわかった。
けれど、アマチュアの狂言もそれなりに味があるのだった。なかに恰幅のいいドイツ人男性もいて、おおきい声をだしたときの狂言特有の滑稽味がみごとだった。
若い男性の、たとえば鶏の「こきゃあ、こきゃ」と扇をひろげて飛び跳ねるのも、その一所懸命さがおかしくてよかった。

ほとんど大声をあげて笑いかけたが、能楽堂だから、と思って、ちょっと抑えたのを覚えている。

狂言は奇抜なところが好きだ。大胆で自由な発想が魅力だ。そのまま観続けていれば、狂言通になったかもしれなかった。
が、Sさんが難病にかかって狂言をやめたので、それ以後熱田神宮での催しを観に行くことはなくなった。Sさんが亡くなって10年たつ。

Sさんが習っていた頃、今回の講師佐藤融さんは、20歳くらいだった。あるいは、熱田神宮の能楽堂で、わたしは佐藤融さんを観たことがあったかもしれないと思う。

(次回へ、続きます)

[2017/06/29 16:20] | 演劇
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